「学校施設の改善を求める請願」が採択

3月7日の市議会文教福祉常任委員会で、学校教育の充実を求める会(代表吉田省二さん)から2410筆の署名を添えて提出された「学校施設の改善を求める請願」が全会一致で採択すべきものとされました。

 請願では、「学校教育の充実を求める中で、教育環境をよりよいものにすることは、多くの保護者・教育に係わるものの願いです。未来を拓く子どもと教育のために」として、「①校舎の雨漏り箇所の回収を早期に進めてください。②トイレの大規模改修を早期に実施してください。③洋式トイレの増設をしてください。」の3点を求めています。

委員会が参考人として招致した窪田正孝さんは、「宇治市内の学校で教師をしてきた。トイレ、雨漏りの改修は学校現場、保護者を含め、長年の願い」「現状の学校施設では学習にも支障がある。」と語りました。

 これまで、教育請願では、35人学級実現や中学校給食早期実現などを含んだ総合的な内容で、民主・自民・公明などが反対して不採択とされてきました。今回は、学校施設改善に絞った請願が提出され、全会一致で採択すべすべきものとされました。

 委員会、山崎たすく議員が次の賛成討論をおこないました。 

 請願第28-1号 「学校施設の改善を求める請願」の賛成討論を行います。請願を出された学校教育の充実を求める会のみなさんは、これまでも幾度となく、子どもたちにゆきとどいた教育をと、教育環境の改善を求めてこられました。

 今回の請願趣旨は様々ある教育課題のなかでも、雨漏り校舎の改善とトイレの大規模改修、様式トイレの増設という、学校で生活する基本的なライフラインの整備についてであります。市議会でもトイレ・ライフラインの改修はなんども取り上げられており、市教委も課題と認識しているところでありますが、この3月定例会でも各会派の代表質問でも、教育に力を入れるべきだと意見が出されていました。しかし、この間の整備は遅々として進まず、学校間格差がなくなっていません。市教委が子どもたちの教育環境を整え、教育格差をなくすことは当然の責任ではないでしょうか。

  請願項目の1つ目、校舎の雨漏り改修について、近年の豪雨時など、雨漏りで教室や廊下などが水浸しになるなどの事例が発生しています。授業に支障をきたすだけでなく、事故なども心配され、学校生活そのものに悪影響となっています。

 請願項目の2つ目、トイレの大規模改修について、市教委は平成20年度から10か年計画で平成29年度までにトイレ改修を完了するとして取り組んできました。しかし、トイレ改修は毎年度2校ほどのペースでしか行われず、現時点で市内32小中学校のうち半数以上の18校が未実施のままです。西小倉小学校などでは、水圧が低くて大便が流れない、強くすると水漏れがする、こういう状態が長年放置されたままであります。このままでは、整備が遅れている西小倉地域では、現在小学生の子ども達が中学校を卒業しても、トイレ改修が終わっていないという状態になります。改修ペースを上げるために抜本的な予算拡大を行い実施する必要があります。

 請願項目の3つ目、洋式トイレの実施について、宇治市内の学校ができてきた昭和40年代以降と現在では生活様式も大きく変わり、各家庭でも洋式トイレが当たり前になっています。また、宇治市の公共施設でもトイレの洋式化が進んでいます。しかし、学校では洋式化が遅れており、子どもたちが和式トイレを使えないという事が起こっています。先生が新1年生に和式トイレの使い方を教える事もあります。生活形態に合わせた洋式トイレの増設は急務です。

  以上の理由から、本請願の採択に賛成するものです。

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