8月16日、事故を起こした折居清掃工場を現地視察

5月2日に、城南衛生管理組合の廃棄物焼却施設である折居清掃工場で、老朽化し配管が破損して塩化水素など有害物質が基準値を超えて漏れだしました。測定器の測定上限値をはるかに超えていたために、どれほどの量が漏えいしたのか正確にはわかっていませんが、同組合の管理値を大きく超えていたことは明らかです。

事故が起きたのは5月2日でしたが、同組合はこの事実を公表せず、保健所にも届けていませんでした。6月になって、職員の内部告発があり、報道機関が取材を始めてからやっと、5月2日に破損事故が起こり、本来は炉を停止して修理すべきところを、稼働したままで修理したために5時間にわたって塩化水素を含む排ガスが排出された。さらに、修理が終わった3日には、測定データを書き換えたが、連休明けの7日には記録を元に戻した旨の発表をしました。ところが、実際に改ざんしたデータを元に戻したのは6月9日だったこと、測定器のデータ記録が11年間にわたって誤っていたことなどが次々と判明しました。

共産党宇治市議団は、8月16日、折居清掃工場の事故現場を視察しました。視察には、水谷修、宮本繁夫、山崎恭一、木澤浩子が参加しました。

   

施設稼働後28年たっている清掃工場は、配管が赤く錆が浮いているなど老朽化がめだち、錆止めなどのメンテナンスも十分ではないのではないかと思わせるものでした。老朽化した施設を運用するには、施設に精通した技術者などによる細心の注意と情熱が必要ですが、「行革」「効率化」の名目で民間委託がすすめられて組合の技術力が低下している疑いがあります。こうしたことを二度と起こさないために、城南衛生管理組合の改革が必要です。

 

 

高浜原発の現地視察に参加

8月3日、原発なくそう宇治の会(連絡先 池内光宏 水谷修)、原発ゼロをめざす城陽の会 (代表 竹本修三)、脱原発久御山の会(代表 北村信二)の3団体が高浜原発現地視察ツアーを行い、26人が参加しました。共産党宇治市議団からは水谷、山崎が参加しました。

関西電力高浜原発に、再稼動申請の撤回を申し入れました
高浜原発では、所長室吉田コミュニケーション課長が対応し、「申し入れは上に伝える」と答えました。
申入れの内容は――福島原発の原因も解明できていない、2年たっても汚染水が増え続けて収束できないというなかでの再稼動申請は許せない。津波予想高が、敷地よりも高いこと、プルサーマル発電という危険で経済的にも高くつく方法での発電であることから、高浜原発の再稼動は認められない。――というものです。

申入れ書を渡す参加者

青郷公民館で、渡辺高浜町議からお話を聞く

 高浜町で、30年以上にわたって原発増設反対、プルサーマル発電反対などの運動に取り組んできた渡辺孝高浜町議から、高浜原発の問題点と現地の運動の実状についてお話を聞きました。公開討論会に、200人もの原発関連企業社員をバスで動員して、反対意見を述べる専門家に野次をあびせたり、プルサーマル反対署名にサインした関連会社従業員に撤回を迫ったりという、妨害のなかでの粘り強い不屈の運動に感銘を受けました。

高浜原発オフサイトセンター(福井県高浜原子力防災センター)を視察

オフサイトセンター

オフサイトセンターの平井隆原子力規制庁・高浜原子力規制事務所長(統括原子力保安検査官)から、同センターの説明を聞き、施設を視察しました。
宮城県のオフサイトセンターは、東日本大震災時は機能しなかった。高浜原発のセンターが高浜原発から6・5キロの地点にあり、放射能が大量にもれるような「福島レベルの」事故がおきた時の拠点になれるのかどうかたいへん疑問です。参加者が放射能汚染対策を尋ねると、「現在施設の機密性を高めたり、換気能力を高める工事を検討している」という回答。「せめて工事してから再稼動申請したら」とい声が出ていました。また、海岸近くにあり、津波被害の時の対応などでも「県が問題ないといっている」から特に新しく対策はしないと答えるなど、問題があることがわかりました。

高浜原発への申入れ書

2013年8月3日
関西電力株式会社
社長  八木誠様
原発なくそう宇治の会   連絡先 池内光宏 水谷修
原発ゼロをめざす城陽の会 代表 竹本修三
脱原発久御山の会     代表 北村信二

関西電力高浜原発を再稼働しないことを求める申し入れ

貴職におかれましては、昼夜を問わす電力供給に尽力されていることに敬意を表するものです。
さて、東京電力福島第一原発事故は、未だに事故原因や事故後の状態も解らず、汚染水が増え続けるなど収束はでき得ていません。原子力発電が、人類と共存できない危険な発電装置であることがあきらかです。そうした中、御社は高浜原発の再稼動のための新規制基準に基づく安全審査を申請しました。これは断じて容認できません。
御社は、すでにプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料20体を搬入し、プルサーマル発電に使おうとしています。プサーマル発電そのものが危険で経済的でもない発電システムであるにもかかわらず、核燃料サイクルのために高浜原発で利用しようとすることは許されません。
御社は、海底活断層「若狭海丘列断層」の長さを38キロとし、想定する最大規模の「基準津波」を2・6メートルと評価していました。しかし、福井県の評価した「同断層」の長さは90キロで大きな開きがあります。また福井県の予測では、高浜原発で想定される津波の高さは3・74メートルとなり、敷地の高さ3・5メートルを上回っています。このように県の評価・予測と比較した範囲だけでも、津波対策も不十分であると言えます。
事故時に排気して原子炉格納容器の圧力を下げる「フィルター付きベント設備」も未整備です。
よって御社におかれましては、高浜原発の安全審査の請求を取り下げるとともに、大飯原発の稼動を中止し、すべての原子力発電所を即刻廃炉にすることを強く求めるものです。

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