「太閤堤」意見交換会 活発な質疑と交流

 9月9日(日)午後7時からゆめりあうじ4階会議室において、太閤堤跡「歴史公園整備事業」についての意見交換会を開催しました。台風21号のために日程を変更した9日もまた大雨警報が出る中、会場には30人が参加して熱心な意見交換が行われました。

最初に司会の宮本繁夫議員が、意見交換会開催の経過と趣旨について説明し「みなさんの意見をしっかり聴取したい」とあいさつ。

水谷修議員が事業の概要と問題点を報告。太閤堤跡の歴史公園事業が進むためには、『契約』『施設設置条例』『指定管理者決定』の3議案の議会での可決が必要。一番の問題は、70施設の利用料一斉値上げなど市民の暮しと福祉を切り捨てる一方で88億円を投じるという税金の使い方。税金を投入する公共施設の設計・建設・維持・管理まで一括して民間企業に委ねるPFI方式でやろうとしているが、20年という長期の契約にはだれも責任が持てない。事業者を決定するための審査も不透明。審査講評(会場で写しを配布)をいくら読んでも、なぜNグループに決めたのかよくわからない。審査講評や付属資料では、黒塗りや白紙部分など非公表が目立ち、これで巨額の税金投入事業について審議してくれといっても無理だ。

参加者からは、「この公園を目的に観光客がぞろぞろと来るとは思えないし、定住人口が増えるとも思わない。市の説明でも人数の見込みも答えられないでたらめな事業だ」「終始市民がおきざりになってる」「歴史公園ができなくて困るという市民は一人もいない。なんとかゼロベースにもどせないか」「用地買収は済んでいるようだが、計画を途中でやめた場合に市が負うリスクはあるのか」という意見や質問がでました。

議員団からは、PFI方式の問題点―資料の非公開・受注する大企業の意向に左右される・公共の施設運営と企業利潤の矛盾などについて説明。市は、観光客数が増えるとは言わず「滞在時間が増える」などと言っている。土地は大半は購入済みだが、計画地内に未購入土地もある。これまでに受け取っている国庫補助は土地代。史跡部分は80%補助、交流部分は45%補助だが、最低限の史跡ガイダンス施設をつくれば補助金交付は覆らないなどの説明をしました。

運動の進め方に関しては、市民の反対や疑問の声が広がったことが、2度も議会で否決という事態の背景にある。市民の力は大きい。情報を広く発信する、関係者で話題にする、市会議員に要請する、議会に請願書を提出するなどの方法が提案されたり、検討してみるという声などが交換し合われました。

最後に、議員団から貴重な意見を交換することができた謝意と、それぞれの立場で、また協力し合って、議会の内外で市民の声を反映させるよう頑張っていくことを呼びかけて交換会を終わりました。

1 / 11