「太閤堤」について懇談会

 議員団は、6月28日ゆめりあうじにおいて、「太閤堤事業」についての市政要求懇談会を開催、市民、マスコミ関係者など40人が参加しました。

水谷修議員団長が、「宇治川太閤堤跡歴史公園整備事業」について報告。88億円の「太閤堤」より、子育て福祉、くらしにこそ市の予算をあてるべきだ。過去2度も「PFI予算ノー」の議決があったにもかかわらず、市長は前回案よりさらに市の負担が増える3度目の「太閤堤PFIの20年間にわたる予算案(債務負担行為)」を提案。

前回までの提案に含まれていた、宇治公民館市民会館廃止・一部機能を「太閤堤」に移転という部分を削除し、公民館廃止は白紙にもどりました。しかし、観光に特化した施設といいながら、観光客がいくら増加するかは不明。

「太閤堤」などの財源のために市民サービスが低下するなど、市政運営に深刻な影響が予想されます。市長は「トータル的に行革を徹底する。公共施設管理計画(学校など20%削減)もそうだし、職員賃金にみ踏み込んでいかなけいといけない。」と発言しています。

1988年にオープンした植物公園は、100億円以上をかけて建設し、20年間にわたって毎年1億6千万円の赤字を続けています。計画が公表された当時、市内の学校にはプレハブ校舎が残っており、「植物公園よりプレハブ解消を」との声があったのに、当時の民社・自民・公明・社会・無所属議員たちが、建設推進の大合唱をして建設されました。その会派の人たちが、今になって「赤字を解消せよ。本気度を見せろ」(民進)、「植物公園を閉園して太閤堤の費用にあてろ」(自民)と発言しています。

「太閤堤」の複合施設にはレストランや土産物屋をつくるとしていますが、市がつくる施設が地元店のお客を奪うことになります。市は、「太閤堤公園」ができたら、「市内への定住促進が期待できる」「観光客の市内滞在時間の延長などの効果」「宇治のまちの品格が向上する」などといいますが根拠も示すことができません。

共産党は、史跡保存などに絞って事業規模を縮小すること、PFI方式をやめること、宇治公民館・市民会館を存続し建て替えることなどを提案しています。

参加した市民からは、「88億円もかけずに、地域の公園にしたらどうか」「公民館を使っている、なくさないでほしい」「歴史公園には反対だ。太閤堤を目当てに宇治に来る人などいない。来たついでに見る程度。」「最初から赤字になる。そのお金を福祉や教育に回して」「市長がこの計画に固執するのはなぜなのか、異常だ」「史跡を残すのはいいが、ミュージアムに11万人も来るはずがない」など多彩な意見が出ましたが、賛成という声はひとつもありませんでした。

最後に、宮本繁夫議員が「すでに土地の大半は購入しておりすべてやめるということにはならない。過大な事業で大きな負担をするのではなく、縮小すべきだ。寄せられた意見を議会論戦に生かしていきたい」と述べました。

 

 

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