饗庭野流弾事件で大久保の陸上自衛隊に抗議申し入れ

抗議文を手渡す代表たち

 7月16日に、大久保の自衛隊部隊が、滋賀県のあいば野演習場での実弾射撃訓練において、民家に機銃弾を打ち込むという事件が発生しました。宇治市会議員団は、党洛南地区委員会、城陽市会議員団、久御山町会議員団と連名で、大久保にある陸上自衛隊第4施設団に抗議の申し入れを行いました。

 大久保基地には、3議員団のほか、前窪義由紀府会議員団長、安保破棄実行委員会、京都府職労、京都府立高教組、やましろ健康医療生協の各代表も詰めかけました。

 申し入れ文書前文は以下の通りです。

あいば野流弾事件抗議申し入れ書

 陸上自衛隊第4施設団長 小林弘樹様

第4施設団 第102施設器材隊 隊長金田良和様

さる、7月16日、大久保駐屯地にある第4施設団、第102施設器材隊が、滋賀県あいば野演習場にて実弾射撃訓練を実施し、そのとき、高島市今津町保坂の民家に、12.7mm重機関銃弾が、屋根と天井を貫通させるという重大な事件が発生しました。

一歩間違えば、住民の命を奪い去る危険な事態に、国、および防衛省に断固抗議するものです。

翌17日、中谷防衛大臣は「記者会見」で、「現在、この事案の原因・詳細は調査中でありまして、徹底して調査をさせるように、今日改めて指示を致しましたけれども、このように、民間の住宅に被害を与えたこと、一歩間違えば、大変な被害が出ていたかもしれないということで、私はあってはならないことだと考えておりまして、こういった被害が発生したことについては大変申し訳なく遺憾に思っております。再発防止に努めてまいりたいと思っております。」と表明し、さらに、記者が、「Q:具体的な防止策というのは、何かありますでしょうか。」との質問に、中谷大臣は「A:如何なる原因でこういった事案が発生をしたのか、発射地点から4キロ離れていたわけでありまして、通常のやり方では考えられないわけでありますが、現実にこれが発生をしておりますので、どういう理由・原因で発生したのか、しっかり検証してまいりたいと思っております。」と答えていました。

事件発生の日、折しも国会では衆議院で「戦争法案」が強行採決されました。同法案が、集団的自衛権の行使をはじめ、自衛隊の活動が「殺し、殺される」軍隊になる重大な危険を含んでいます。

また、法案は、「非戦闘地域」の概念をはずし後方支援活動が一層危険な事態を生みだしています。 後方支援の重要な役割を持つ「第102施設器材隊」が、あいば野演習場で行った射撃訓練がまさに今、戦争法案の先取りとして彷彿とさせるものです。

流弾事件の徹底解明を求めるとともにこうした危険な訓練の一切の中止を求めるものです。

以下に点について明解な解答を求めます。

1、今回の事件の、原因を調査・究明して、その結果の回答を求めます。

(射撃場から標的の距離、射撃場を基点とした標的と民家との角度などを明らかにすること)

2、なぜ,「第102施設器材隊」が、あいば野演習場まで行く必要があるのか明らかにすること。

3、戦争法案と連動する一切の訓練を中止すること。

2015年8月10日

 

日本共産党洛南地区委員長    田村和久

日本共産党宇治市会議員団 団長 水谷 修

日本共産党城陽市会議員  団長 語堂辰文

日本共産党久御山町会議員 団長 巽 悦子

1 / 11