大久保幼稚園廃園条例を議会に提案

宇治市は、24日の議会運営委員会で、12月定例会に「宇治市立学校設置に関する条例改正案」を提出すると説明しました。条例案では、現在ある宇治市立幼稚園4園のうち大久保幼稚園が削除されています。この条例は、先に教育委員会が大久保幼稚園の廃園方針を決めた「公立幼稚園の今後の在り方について」にもとづくものです。公立幼稚園は定員割れが続いていますが、関係者からの要望が強い「3年保育」「預かり保育」を実施しないで、大久保幼稚園を廃園するとしています。

宇治市では、「広く市民等に義務を課し、又は権利を制限することを内容とする条例の制定又は改廃」を行うときは、広く市民の意見を聞くパブリックコメントを実施することになっていますが、幼稚園の廃園についての条例改正では実施しないとしています。しは議会運営委員会で、「基本的な制度を定める条例ではないから」「全市的な影響はないから」などと説明しました。市はこれまでに、木幡駅や伊勢田駅のバリアフリー化計画など地域的な課題でもパブリックコメントを実施ています。

大久保幼稚園の保護者などからなる「大久保幼稚園を守る会」は、1ヶ月足らずの期間で「大久保幼稚園をなくさないで」「すべての幼稚園で3年保育・預かり保育の実施を」などを求める署名を8653筆集めて、24日に市に提出しました。市立幼稚園は、入園できる子どもが4歳と5歳に限られており、預かる時間も短いため入園希望者が減っています。私立保幼稚園では、通常より長く子どもをあずかる「預かり保育」や。3歳から入園できる「3年保育」を実施しており、園児の減少は公立より小さくなっています。「大久保幼稚園を守る会」など関係者は、廃止ではなくて、すべての公立園で「預かり保育」と「3年保育」の実施をと求めています。

また大久保幼稚園の地元大久保区は、6日に「大久保幼稚園の廃園に反対します」との申し入れを行い、「保護者や地元住民への説明もなく、合意もないない中で、一方的に12月議会に廃園条例を提出しないように」と求めています。

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