国保引下げ条例、自民・民主・公明が反対し「否決」(文教福祉常任委員会)

 党議員団は、社会議員団・宇治維新の会と共同で、国保条例改正案を提出し、高すぎる国保料の引下げを提案しました。

 提案者を代表して坂本優子議員が、提案理由説明を行いました。その中で、宇治市の国保料が京都府内15市中2番目に高い、所得200万円4人家族で医療分が21万7570円にもなる、国保会計が2009年度以来4年連続で巨額の黒字を出しながら保険料を引き下げずに基金に繰り入れている、保険料の上昇を抑えるための一般会計からの繰入も府内平均より大幅に少ない、などを指摘しました。提案内容は、所得280万円の4人家族を例にとると年に2万5000円の引下げとなるものです。

 審議の中で、今年度の保険料の納付通知が届いているが、国保課の窓口に1日に300人もの問い合わせが殺到するなど、高すぎる保険料への市民の悲鳴のような声が市役所のもとどいていること、2013年度の保険料据え置きを答申した国保運営協議会には「2012年度の収支見込は、3億28,332円の黒字見込」と報告していたが、5ヵ月後には「7億23,773円の黒字」と黒字が倍以上に膨れていること、などが明らかとなりました。

 一方で、無会派議員が「黒字は多いとは思わない」「今値下げは時期尚早」、民主党議員が「一般会計からの繰入は極力おさえるべきだ」、公明議員は「値下げより、据え置きを続けること」と主張。

 討論では、公明党の河上議員が「一般会計からの追加投入は市民負担、事業運営の観点から困難」として反対。共産党の宮本議員が、「宇治市の国保料は、不況で収入が減り続けている市民にとってはあまりにも重い負担」「収入を少なめにし、支出を多く見積もって会計見通しが大変だといいながら、決算すると大幅な黒字ということを4年も続けている。これでは市民の国保会計への信頼を損なう」「これ以上安定運営を口実に、値下げせずに貯金を増やすことは許されない」と賛成討論を行いました。採決の結果、共産委員が賛成しましたが、自民・民主・公明・無会派の議員が反対し、否決となりました。

条例案は、この後、27日の本会議で審議・採決されます。

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