万福寺で「戦後70年 戦争と平和を考える」つどい

講演する澤野義一大阪経済法科大学教授

 

黄檗山万福寺山門

憲法九条宇治連絡会は、8月29日午前10時から黄檗山万福寺の黄龍閣で、「戦後70年 戦争と平和を考える」つどいを開催しました。つどいには約100人の市民が参加。開会あいさつに立った、池内光弘さんは「平和憲法の根幹をなす九条や基本的人権を守ろう」と呼びかけました。

 基調講演では、澤野義一さん(大阪経済大学教授)が、安倍首相の「談話」では「日清戦争以後の朝鮮半島などに対する植民地支配への反省がみられない」と指摘、戦争へとすすんだ日本を「チャレンジャー」と表現し、「侵略を否定し、現在に至る平和運動を無視している」と批判しました。

 芸術高校で、美術を教えていた松田高治さんは、中国東北部で10代を過ごし、敗戦で必死の思い出朝鮮半島を横断して日本に帰ってきた体験を語り、植民地での朝鮮人の境遇、逃避行で受けた朝鮮人からの食料の提供などを語り、中国や朝鮮への敵意をあおる政治姿勢を批判しました。

芸術高校で美術を教えていた松田高治さん

 菟道の松本嘉一さんは、学童疎開、大阪空襲、在日の同窓生たちの姿を紹介して、「(被害者としての)8月15日はマスコミでも話題にするが、(加害者としての)12月8日の意味をもっと問い直す必要がある」と語りました。
 安保法案に反対してと請願を宇治市議会に提出した中村あゆ美さんは、「集団的自衛権を閣議決定したその日に、中国とアメリカはなかよく共同軍事演習をしていた。アメリカ軍は尖閣諸島の名前も中国名を使っている。安倍首相は、中国から日本を守るためにアメリカと強く結びつくというが、アメリカが中国に対立してまで日本を守るとは思えない。おかしいと思う声をあげていくことが大切だと訴えました。
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